「アーツ・アンド・クラフツ」をひとことで言えば、それは生活に機能と美、すなわちデザインを取り入れようという考え方です。ウィリアム・モリスが新婚の家の壁紙やタイル、家具まで仲間たちと手作りしたのは、画一化された工業製品を生み出した第二次産業革命への対抗だったのかもしれません。モリスの考えは賛同者を得て「アーツ・アンド・クラフツ運動」となり、その変奏は英国をこえて広くヨーロッパへ、そしてアメリカをはじめ世界各地へと広まることになります。
本展では、モリスの代表作に始まり、アーツ・アンド・クラフツの立役者たち、さらにリバティ商会などのデザイナーによるプロダクト、そしてティファニーを始めとするアメリカでの展開まで、約170点の作品を紹介します。
ウィリアム・モリスの幅広い仕事の中から、彼のデザインの原点ともいえる壁紙、インディゴ染めのファブリック、晩年に情熱を注いだケルムスコット・プレスなど代表作といえる約20点を展示。モリス商会で彼を支えたケイト・フォークナーやメイ・モリス、ジョン・ヘンリー・ダールらも合わせて紹介します。
モリスの考え方への次世代の共鳴は、やがて「アーツ・アンド・クラフツ運動」の大きなうねりとなっていきます。特に運動の展開に大きな役割を果たしたウォルター・クレインやヴォイジー、アシュビーらの手による壁紙やランプ、食器類といった暮らしを彩る様々なデザインをご覧いただきます。
アーツ・アンド・クラフツ運動は次第に「産業デザイン」として展開していきます。たとえば、リバティ・プリントで知られるリバティ商会など各メーカーが製品の販売を通して、より多くの人たちに美しいデザインを提供しました。
世界各地へと広がったアーツ・アンド・クラフツ運動は、その地の文化や風土、社会情勢を背景に展開していきます。新大陸アメリカでは、高級宝飾店ティファニーなども工業化に積極的に取り組んでいきます。
個人 | 団体 | |
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一般 | 1,000円 | 800円 |
シニア | 700円 | 500円 |
大学生 | 500円 | 300円 |
高校生以下 | 無料 | 無料 |
前売り (Pコード686-434/Lコード86703) |