展覧会

アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

2023.6.17(土)-2023.8.17(木)

アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで

「アーツ・アンド・クラフツ」をひとことで言えば、それは生活に機能と美、すなわちデザインを取り入れようという考え方です。ウィリアム・モリスが新婚の家の壁紙やタイル、家具まで仲間たちと手作りしたのは、画一化された工業製品を生み出した第二次産業革命への対抗だったのかもしれません。モリスの考えは賛同者を得て「アーツ・アンド・クラフツ運動」となり、その変奏は英国をこえて広くヨーロッパへ、そしてアメリカをはじめ世界各地へと広まることになります。

本展では、モリスの代表作に始まり、アーツ・アンド・クラフツの立役者たち、さらにリバティ商会などのデザイナーによるプロダクト、そしてティファニーを始めとするアメリカでの展開まで、約170点の作品を紹介します。

出品目録(658KB)

見どころ

1.モリス・マーシャル・フォークナー商会とモリス商会

ウィリアム・モリスの幅広い仕事の中から、彼のデザインの原点ともいえる壁紙、インディゴ染めのファブリック、晩年に情熱を注いだケルムスコット・プレスなど代表作といえる約20点を展示。モリス商会で彼を支えたケイト・フォークナーやメイ・モリス、ジョン・ヘンリー・ダールらも合わせて紹介します。

  • おそらくフィリップ・ウェッブ<br />
《サセックス・シリーズの肘掛け椅子》<br />
1860年頃 <br />
モリス・マーシャル・フォークナー商会<br />
    おそらくフィリップ・ウェッブ
    《サセックス・シリーズの肘掛け椅子》
    1860年頃 
    モリス・マーシャル・フォークナー商会
  • ウィリアム・モリス<br />
《格子垣》1864年 <br />
モリス・マーシャル・フォークナー商会<br />
    ウィリアム・モリス
    《格子垣》1864年 
    モリス・マーシャル・フォークナー商会
  • ウィリアム・モリス<br />
《いちご泥棒》1883年<br />
モリス商会<br />
    ウィリアム・モリス
    《いちご泥棒》1883年
    モリス商会
  • ウィリアム・モリス<br />
《メドウェイ》1885年 <br />
モリス商会<br />
    ウィリアム・モリス
    《メドウェイ》1885年 
    モリス商会
  • ウィリアム・モリス『ユートピア便り』<br />
1892年 ケルムスコット・プレス<br />
    ウィリアム・モリス『ユートピア便り』
    1892年 ケルムスコット・プレス
  • ジョン・ヘンリー・ダール<br />
《ゴールデン・リリー》1899年<br />
モリス商会<br />
    ジョン・ヘンリー・ダール
    《ゴールデン・リリー》1899年
    モリス商会

2.アーツ・アンド・クラフツ展覧会協会

モリスの考え方への次世代の共鳴は、やがて「アーツ・アンド・クラフツ運動」の大きなうねりとなっていきます。特に運動の展開に大きな役割を果たしたウォルター・クレインやヴォイジー、アシュビーらの手による壁紙やランプ、食器類といった暮らしを彩る様々なデザインをご覧いただきます。

  • ウィリアム・ド・モーガン<br />
《バラと格子》1872年頃<br />
    ウィリアム・ド・モーガン
    《バラと格子》1872年頃
  • ウォルター・クレイン<br />
『花のファンタジー 古きイングランドの庭にて』<br />
1899年 ハーパー・アンド・ブラザーズ<br />
    ウォルター・クレイン
    『花のファンタジー 古きイングランドの庭にて』
    1899年 ハーパー・アンド・ブラザーズ
  • C・F・A・ヴォイジー<br />
《小鳥》1918年頃<br />
    C・F・A・ヴォイジー
    《小鳥》1918年頃

3.英国におけるアーツ・アンド・クラフツの展開

アーツ・アンド・クラフツ運動は次第に「産業デザイン」として展開していきます。たとえば、リバティ・プリントで知られるリバティ商会など各メーカーが製品の販売を通して、より多くの人たちに美しいデザインを提供しました。

  • おそらくハリー・ナッパー《カーテン布地》<br />
1890年代 シルバー・スタジオ<br />
    おそらくハリー・ナッパー《カーテン布地》
    1890年代 シルバー・スタジオ
  • アーチボールド・ノックス<br />
《ピューターとエナメルの3点組ティーセット》<br />
1900年頃 リバティ商会<br />
    アーチボールド・ノックス
    《ピューターとエナメルの3点組ティーセット》
    1900年頃 リバティ商会
  •  おそらくエドワード・スペンサー<br />
《銀とムーンストーンのネックレス》<br />
アーティフィサーズ・ギルド<br />
    おそらくエドワード・スペンサー
    《銀とムーンストーンのネックレス》
    アーティフィサーズ・ギルド

4.アメリカでのアーツ・アンド・クラフツ

世界各地へと広がったアーツ・アンド・クラフツ運動は、その地の文化や風土、社会情勢を背景に展開していきます。新大陸アメリカでは、高級宝飾店ティファニーなども工業化に積極的に取り組んでいきます。

  • エルバルト・ハバート<br />
『リトルジャーニーズ・<br />
英国の著作者のもとへ:ジョン・ミルトン』<br />
1899年 ロイクロフト・プレス
    エルバルト・ハバート
    『リトルジャーニーズ・
    英国の著作者のもとへ:ジョン・ミルトン』
    1899年 ロイクロフト・プレス
  • グスタフ・スティックリー<br />
《スピンドル・サイド・チェア》1907-10年頃<br />
ザ・クラフツマン・ワークショップ<br />
    グスタフ・スティックリー
    《スピンドル・サイド・チェア》1907-10年頃
    ザ・クラフツマン・ワークショップ
  • ティファニー・スタジオ<br />
《三輪のリリィの金色ランプ》1901-25年 <br />
    ティファニー・スタジオ
    《三輪のリリィの金色ランプ》1901-25年 

基本情報

会期
2023.6.17(土)-2023.8.17(木)
会場
久留米市美術館(本館2階)
入館料
個人 団体
一般 1,000円 800円
シニア 700円 500円
大学生 500円 300円
高校生以下 無料 無料
前売り (Pコード686-434/Lコード86703)
*障害者の方は手帳のご提示で、ご本人と介護者1名は無料。
*団体料金は15名以上、シニアは65歳以上。
*前売券はチケットぴあ、ローソン各店にて会期1ヶ月前より販売。
*上記料金にて石橋正二郎記念館もご覧いただけます。
*メンバーシップ「みゅ〜ず」の会員の方は、こちらをご覧ください。
主催
久留米市美術館、朝日新聞社、テレQ
後援
ブリティッシュ・カウンシル、久留米市教育委員会
企画協力
株式会社ブレーントラスト
スペシャルパートナー
株式会社ブリヂストン
オフィシャルパートナー
学校法人久留米大学、株式会社筑邦銀行、株式会社森光商店、喜多村石油株式会社、
株式会社ユー・エス・イー

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