福岡出身の萩尾望都は、1969年のデビュー以来、日本のマンガ界を牽引してきました。この展覧会では、彼女の半世紀の軌跡を、代表作「ポーの一族」を中心に、「トーマの心臓」をはじめとする名作の数々によってたどります。本展のための描き下ろしや執筆の舞台裏の紹介、宝塚歌劇花組公演「ポーの一族」の夢のステージの再現など、この展覧会ならではの魅力がいっぱいです。
「ポーの一族」シリーズについて
バンパネラ(吸血鬼)となって永遠に少年の姿のまま生きていく運命を背負ったエドガーと、彼をめぐる数世紀にわたる群像劇を描いたもの。1972年から1976年にかけて発表された15のエピソードからなります。2016年にシリーズ新作が発表され、2018年には宝塚歌劇団で待望の舞台化が実現しました。
萩尾望都(はぎお・もと)
1949年福岡県大牟田市生まれ。1969年「ルルとミミ」でデビュー。1976年小学館漫画賞、2006年日本SF大賞、2016年度朝日賞ほか受賞多数。2012年紫綬褒章受章。2019年度文化功労者の顕彰を受ける。2020年大牟田市民栄誉賞を受賞。代表作には「ポーの一族」のほか、「トーマの心臓」(1974年)、「11人いる!」(1975年)、「残酷な神が支配する」(1992-2001年)、「バルバラ異界」(2002-2005年)などがある。
この度久留米市美術館で「ポーの一族」の展覧会が開かれ、嬉しい心持ちです。久留米は母の実家です。親戚がいて、夏や冬の学校の休みによく泊まりに行きました。石橋文化センターへも家族で出かけました。園内を散歩し、ペリカン噴水で泳ぎ、いつも入り口の少女二人の踊る像に見惚れていました。子供時代の思い出の場所です。ここで「ポーの一族」の展覧会が開かれることが懐かしく不思議な感じがいたします。今回訪う皆様にも、楽しい思い出になれば何よりです。
2021年3月10日 萩尾望都
展覧会は、4章仕立て。「ポーの一族」を中心に、「トーマの心臓」や「ポーの一族」新シリーズなどの原画、予告カットなど総数300余点をたっぷりとお楽しみいただけます。
1972年に発表された第一作「すきとおった銀の髪」から1976年の「エディス」まで、15のエピソードを発表順に紹介します。
2018年に舞台化された宝塚歌劇花組公演「ポーの一族」を、写真や映像、衣装や小道具、さらにステージの再現で振り返ります。
「トーマの心臓」(1974年)は、ドイツの全寮制ギムナジウムを舞台に、少年たちの葛藤と成長を描いたもの。その前後に連なる「11月のギムナジウム」、「湖畔にて」、「訪問者」、さらに「残酷な神が支配する」まで、少年たちをめぐる物語を紹介します。
デビュー作「ルルとミミ」から「ポーの一族」新シリーズまで、主要作品を原画で振り返るとともに、本展のために撮り下ろした執筆風景やインタビュー映像も公開します。
個人 | 団体 | |
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一般 | 800円 | 600円 |
シニア | 600円 | 400円 |
大学生 | 500円 | 300円 |
高校生以下 | 無料 | 無料 |
前売り ((Pコード685-528/Lコード86701)) | 500円 |