久留米市美術館では、大正期の美術界にユニークな位置を占めた美術団体「草土社(そうどしゃ)」で深い交流のあった二人の画家、岸田劉生(きしだりゅうせい)(1891~1929)と椿貞雄(つばきさだお)(1896~1957)の展覧会を開催します。
二人の代表作を含む油彩画、日本画、書簡などにより、師弟であり、共に写実の美を追求した同志であり、生涯の友でもあった二人の強い絆と、それぞれの個性の足跡をたどります。東京出身の劉生と東北ゆかりの椿の二人展は、九州では初の開催です。
劉生がデューラーなど北方ルネサンス絵画に傾倒していた頃、その劉生の作品を東京で偶然目にした椿は、強い感銘を受け入門を決意します。やがて劉生が結成した「草土社」において、二人は草や土までも細密に描写する求道者的な写実表現に邁進していきます。
劉生が中国の宋元画、さらに浮世絵や南画に関心を広げるにつれ、椿もまた、劉生の影響を受けて日本画に取り組みます。紙と墨が生み出す東洋の美の魅力に迫ろうとした、二人の研究の成果が見られます。
劉生が38歳で急逝し、椿は大きな喪失感を抱えますが、約7ヶ月の渡欧体験を機に、画家としての再出発を決意します。その後、椿の絵画は、愛する妻や娘を描いた作品のほか、戦後は孫と長崎風景が主要なテーマとなっていきます。
個人 | 団体 | |
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一般 | 1,000円 | 800円 |
シニア | 700円 | 500円 |
大学生 | 500円 | 300円 |
高校生以下 | 無料 | 無料 |
前売り (Pコード768-892 /Lコード86681) | 600円 |