展覧会

生誕140年 吉田博展

2017.02.04(土) ‒ 2017.03.20(月・祝)
〔前期〕02.04ー02.26 〔後期〕02.28ー03.20

  • 開催終了
生誕140年 吉田博展

生涯を通じて、描きたい自然を求め、ひたすらに山野を訪ね歩いた吉田博(1876-1950)。仲間たちから「絵の鬼」と呼ばれるほど絵の修業に邁進し、その画家としての姿勢には常に、一切の妥協を許さないチャレンジ精神と、自然への真摯なまなざしがありました。
生誕140年を記念して開催するこの展覧会では、湿潤な日本の風景をみずみずしい感性で描いた水彩画や、雄大な高山美をとらえた油彩画、伝統的な技術に洋画の表現を融合した清新な木版画など、代表作を含む約230点の作品によって吉田博の画業の全貌を紹介します。出身地・久留米では初となる大回顧展です。

出品目録(PDF/5.5MB)

見どころ

その1 水彩・油彩・木版で描き続けた風景画

吉田は、自然が見せる一瞬の美をとらえようと、水彩、油彩、木版と制作方法を変えながら国内外の風景を描き続けました。画家修業のはじめに専心した水彩画には、朝霧や川霧など湿潤な大気の状態が情趣豊かに表現されており、自ら山に登って獲得した高みから遠くを眺める視界は、雄大な山岳風景の油彩画の傑作を生み出しました。そして49歳から本格的に始めた木版画では、洋画の表現を基本とした造形の上に、それまでの伝統的な浮世絵にはない、繊細な光の輝きや柔らかな色のグラデーションが加えられ、吉田独自の世界が示されています。

  • 《雲表》(前期展示)水彩
    《雲表》(前期展示)水彩
    福岡県立美術館蔵 明治42年
  • 《穂高山》油彩
    《穂高山》油彩
    個人蔵 大正期
  • 《白馬鎗》油彩
    《白馬鎗》油彩
    東京国立近代美術館蔵 昭和3年
  • 《帆船 朝 瀬戸内海集》
    《帆船 朝 瀬戸内海集》
    木版 個人蔵 大正15年
  • 《帆船 午後 瀬戸内海集》
    《帆船 午後 瀬戸内海集》
    木版 個人蔵 大正15年

その2 外遊で獲得した新たな画題

23歳の時に片道切符でアメリカへ渡って成功を収め、さらにヨーロッパを巡って帰国した吉田は、以後も度々外遊を重ねました。当時の画家としては稀なその行動には、自らの絵画の可能性を求めて果敢に海外へ飛び出すチャレンジ精神と、まだ見ぬ景色への飽くなき探究心があったことがうかがえます。アメリカやヨーロッパ、中国、韓国、インドなど世界各国を訪ねたことで画題の幅は広がり、表現もまた、その土地ならではの日差しや温度まで画面に取り込んで、さらなる深化を見せていきます。

  • 《ポンシデレオン旅館の中庭》(後期展示)水彩
    《ポンシデレオン旅館の中庭》(後期展示)水彩
    個人蔵 明治39年
  • 《エル キャピタン 米国シリーズ》
    《エル キャピタン 米国シリーズ》木版
    個人蔵 大正14年
  • 《タジマハルの庭 印度と東南アジア》(前期展示)木版
    《タジマハルの庭 印度と東南アジア》(前期展示)木版
    個人蔵 昭和6年

その3 人物画、水墨画、ダイアナ妃に愛された作品など

吉田には珍しい人物画の大作《精華》や、ユーモラスな味わいを見せる水墨画、従軍画家としての作品など、これまであまり紹介されていない作品も展示します。また、吉田の作品は早くから国外で高く評価され、イギリスの故ダイアナ妃は自らの執務室に吉田の木版画《瀬戸内海集 光る海》を飾っていました。これらの作品は、様々な制作方法を経て自らの絵の道を切り拓いていった吉田の姿を伝えてくれます。

  • 《精華》(後期展示)油彩
    《精華》(後期展示)油彩
    東京国立博物館蔵 明治42年
  • 《光る海 瀬戸内海集》木版
    《光る海 瀬戸内海集》木版
    個人蔵 大正15年
  • 《空中戦闘》油彩
    《空中戦闘》油彩
    個人蔵 昭和16年

吉田博(1876-1950)

吉田博(1876-1950)
吉田博(1876-1950)

福岡県久留米市に生まれ、幼少期を浮羽郡吉井町(現・うきは市吉井町)で過ごす。中学修猷館を卒業し、京都で三宅克己の水彩画に感銘を受けて本格的な洋画修業を始め、明治27(1894)年に上京、入門した画塾不同舎で頭角を現す。明治32(1899)年、23歳の時に片道切符で渡米、デトロイト美術館で作品を発表して成功をおさめ、ヨーロッパ各地を巡り帰国した後は、太平洋画会や文展、帝展で活躍した。大正後期からは木版画に取り組み、そのうつろう光までとらえた繊細な色彩表現は、英国の故ダイアナ妃をはじめ、今も多くの人を魅了し続けている。

基本情報

会期
2017.02.04(土) - 2017.03.20(月・祝) (前期/02.04-02.26、後期/02.28-03.20)
会場
久留米市美術館 本館2階
入館料
個人 団体
一般 1,000円 800円
シニア(65歳以上) 700円 500円
大高生 500円 400円
中学生以下 無料
前売り (Pコード767-908/Lコード85058) 600円
  • *団体料金は15名以上。
  • *障害者の方は手帳をご提示いただきますと、ご本人と介護者1名が一般料金の半額となります。
  • *前売券はチケットぴあ、ローソン各店にて展覧会開始日の約1か月前より販売。
主催
久留米市美術館、毎日新聞社、RKB毎日放送
特別協力
福岡市美術館
協力
株式会社モンベル
協賛
ニューカラー写真印刷株式会社
後援
久留米市教育委員会

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