「黒田清輝と藤島武二」の美術講座をおこないます。
ともに鹿児島出身の二人ですが、画家修行の道筋は正反対でした。フランスで油絵に出会い基礎から現地で学んだ黒田清輝と、国内で日本画・洋画に多くの師を求めた藤島武二。森鷗外に注目されるほどであった若き日の藤島は、探究心を抑えられずパリにいた黒田に手紙を送り、憧れをつのらせます。帰国後の黒田も藤島の実力を認め、美術団体「白馬会」や東京美術学校に招き、ともに日本洋画の発展に力をつくすことになります。
今回は、展示中の二人の作品を軸に、黒田たちが地盤をかためた中央美術界の動向と、次第に変化してゆく二人の関係を、日本洋画50年の展開とともに追いたいと思います。両巨匠の魅力と、彼らが果たした役割を一緒に見ていきましょう。
日時:5月28日(土)14:00-15:30
講師:佐々木奈美子(当館学芸員)
会場:石橋正二郎記念館 多目的ルーム
定員:30名(先着順)